Rio.009『 隙間収納』

■発端と構想

10年使った洗濯機を買い替えることになり、この機に水回りのスペースを整理しようということになりました。 洗面所と洗濯機が隣り合っているのですが、240mmの隙間があります。 これまではプラスチック製の籠棚を置いていたのですが、@見た目に美しくない(いや、マジで汚い。撮影前にわざと散らかしたわけではないですよ。笑)A物品の取り出しが困難、 という理由から、 母からの依頼で隙間収納棚を作成することにしました。 洗濯機の排水ホース、水栓、水道管があり、奥行きをフルに活用できない状況です。(マウスオンで中身が見れます。) ここに市販の隙間収納を購入できない理由があります。
上記の点を考慮して、最終的な寸法を決めました。 以前、分別用ごみ箱を制作した際、mm単位までの設計をせず現物合わせを多用したため歪みが出たことを反省して、 0.5mm単位まで追求してみました。

■設計図と材料

母と相談して、収納するものを決めたり、高さを測ったり、いろいろ考慮して下の設計図をエクセルで描きました。 スライドレールは初使用なんですが、わずが0.5mmでも歪みが出ると抽斗が落ちちゃうので、 かなり神経使いました。

残っていた規格外合板12mm厚と、シナ合板5.5mm厚を使います。 天板はワンバイフォーをはぎ合わせることにしました 新しく購入したものは、スライドレール4セット(初めて使います!ドキドキ)、 100円のつまみ4つ、との粉(規格外合板が主役ゆえ)、ポアステイン白色、 水性ペンキ、水性ニスクリアとなります。全部で5000円ほどでした。

■制作工程

規格外合板に、スライドレール取り付け位置を線引きし ます。取り付け位置は、上に15mm、下に6mmのス ペースを確保します。φ(・_・”)メモメモ 抽斗ABCをイモ継ぎで作っていきます。木工ボンドで接着、 隠し釘で圧着保持です。アリ継ぎとかやってみたいな〜
抽斗@を作製します。構想図に従って板を切り出しましたが、若干幅に誤差が出ました。カンナとやすりで調整しました。 抽斗四つ完成。抽斗@には眼地埋めを施し、抽斗Bにはタオル転落防止のための柵を取り付ける予定です。 この後、底面にスライドレールを取り付けるので、直角度にはかなり気をつけました。
天板の作製に入ります。1バイ4材の両側を5mmほどソーガイドを使って切り落とします。 本来ならホームセンターで頼むべきですがうっかり忘れてしまったので、地道に切り落とすことにしました(涙)。 先輩諸氏は、手押し鉋やテーブルソーを使って製材するようです。うらやましいなぁ… 天板をはぎ合わせます。ダボをつかって木工ボンドで接着します。圧着にはベルトクランプを使いました。 自動鉋があれば3本の木材の厚さを同一にできますが、Rioは電動サンダーで目違いを調整することにします。 失敗だったのは目違いを押さえずに接着したこと。今度、目違い矯正クランプつくってみよ〜う。
部材がそろったので組み立てに入りま〜す。それぞれの接合面にはダボを埋めてあります。 後方上部と前方下部に、側版と側版の距離が211mmになるように木材を接着します。 後述しますが、実はここで問題が発生してました。orz 天板もくっつけて、着色に入ります。着色に入る前にすべての面を、@120番のペーパーでサンディング、A との粉をすり込んで目止め(規格外ラワン合板なのデコボコだから)、B240番のペーパーでサンディング、C 1000番台のスポンジ研磨剤でサンディング、というステップを踏んでます。
上段の側版と側版の間、211mm。うむ、設計図通りだ!ほくほく。 下段の側版と側版の間、211mm。うむ、設計図通りだ!ほくほく。 中段の側版と側版の間、217mm。うぎゃ〜6mmも幅広に。(涙)着色前は大丈夫だったのに… 着色したから外側に歪んじゃったのかなぁ…仕方がないから、211mmの木材を切り出して、側版の真ん中 らへんに取り付けました。
気を取り直して。。前版を現物合わせで切り出して、着色します。なお、合板を使ってるのですべての木口に 木口テープをはって、綺麗にお化粧してます。 抽斗@にタイルを張り付けて、マスキングしてから、目地を物置にあったコーキング材で埋めていきます。 へらを使ってはみたものの、最終的にはRioの指が活躍しました。
Rio.009 『隙間収納』完成!!百円のつまみを取り付けて、設置しました。やっぱりペンキを塗ると、 いわゆるカントリーな白い家具っぽくなるなぁ。本当は木目を活かしたような家具を作りたいけど… 抽斗をあけて一枚。ほくほく。側板にしっかり線引きをしたので、スライドレールはガタや歪みもなく とってもスムーズに開閉します。もちろん、両側版の間211mmをキッチリ出したのも良かったです。
抽斗@を開けたところ。目地もしっかり埋まりました。脱衣所でもあり洗面器横でもあるので、服を置いたり眼鏡を置いたりという用途を想定してます。 1バイ4材をソーガイドで切断して作った、ローテク天板。電動サンダーで目違いを落としたので、割と まっさら平らです。ここは着色せずに、水性クリアニスで保護しています。最終的には、防水のためにビニールを敷きました。

Data

■作品名   Rio.009 『隙間収納』

■作製時間  2010年5月6日〜5月10日 実働約6時間

■費用    5000円ほど

■本歌    特になし

Rio番号

モーツァルトのケッヘル番号よろしく、Rioの作品の参照番号です。 家具、小物、木のおもちゃ、屋外作品、レザークラフト全てにつけている時系列番号です。 死ぬまでに、どこまでいくかな〜(^−^)

木工と安全

木工には色々な危険が潜んでいます。テーブルソーで指を切断するという類のドラスティックなものから、 小刀やノミで指を深く傷つけてしまう日常的に起こるもの(経験済み)まで。 安全を確保するための道具・装備・ジグをそろえて、木工を楽しみましょう。

制約下木工の流れ

Rioが直面している技術的制約、予算制約、時間制約下でのアマチュア木工

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