Rio.011 『ウッドデッキ』

発端と構想

我が家の庭は、2つの窓から出入りが可能な間取りになっています。居間の窓の方には木造の縁台があり、 寝室の窓下にはコンクリートの縁台があります。木造の縁台の方はもはや20歳。塗装ははげ、木ねじ接合部 も腐敗しており、上にのると極めて不安定でとても危険です。コンクリートの足場のほうは30歳。ひび割れが激しく 見た目に良くありません。

父は引退後庭いじりに精を出していますが、このまま危険な縁台2 つを放置するとあらぬ事故が起こりかねないので、 新たに縁台とウッドデッキを作ることにしました。

早速ウッドデッキの作り方をネットサーフィンをして調べたのですが、正確を期すためにウッドデッキの作製方法を解説している書籍を購入することにしました。 実はRioは木工に関する情報をこれまで全てネット上から得ていましたので、これが初めての木工本の購入となります。 いや〜いつまででも眺めてられるな〜(^_^)笑

材料

ウッドデッキは耐久性が命。耐久性を左右するのは、使用する木材と塗布する塗料です。『まるごとDIYウッドデッキ』によると、 @規格は2バイ4で良い、Aデッキ材はSPFかウエスタンレッドシダー、ということでした。 SPFは価格において比較優位を、ウエスタンレッドシダーは防虫、防腐効果にすぐれ耐久性が高いとのことでした。 家族と相談した結果、「とりあえずSPFでつくってみて、塗料や防腐処理に最大限の工夫をする。」ということに決めました。 数年たって腐ったら、また作ればいいし。

塗料は、重要文化財への使用実績もある、キシラデコールとしました。基礎は、望みの寸法のものが手に入らなかったので、 コンクリートブロックを半分に切断したものを使用することにします。金物は、シンプソン金具を4つ。天板の 打ちつけにはスクリュー釘を使うことにしました。

■制作工程
制作工程は、@計測・設計→A土台作り→B材料の切断→C塗装(一回目)→D天板(床)の表面以外の塗装(二回目)→ E基礎組み立て→Fコーキング、G天板(床)張り→H天板の塗装→I完成!、としました。書籍では、材料の切断の前に 塗装を勧めていたのですが、いちいち出てくる木口を塗装するのはどう考えても面倒なので、上記のような順番にしました。 なおデッキ材にSPFを使用しているため、防水効果を高めるためにコーキングを施すことにしました。

設置場所の計測をし、土台と基礎の設計をしました↓↓

@設計・土台作り。まずは設計図に従って、土台を設置する場所4か所に10cmほど穴を掘ります。 一つ穴を掘ったら土台を置き、それを基準にして、水平器をつかって地面に対しての水平度、土台同士の 高さを合わせていきます。これが最も重要な工程で、約5時間ぐらいかけて土台を 作りました。 設計図に合わせて木材をカットしていきます。道具は、おなじみソーガイドと手ノコ(笑)。 本当であれば電ノコを使えればいいんですが、持ってないし、家族全員で作業するのでできるだけ安全な 加工方法を選びたかったので、電ノコは諦めました…。。写真は切断した木材に塗装する姉。
作業は、父と母と姉と行いました。5月のさわやかな風と真っ青な空。最高の環境。ちなみに写真右下の 日付はカメラの設定ミスです。 C一回目の塗装が終了!意味もなく2回からとっています。きちんと長さの揃った木材を、整然とならべる。 ほくほく。
D二回目の塗装終了。先程よりもかなり色が濃くなっています。 これは、一回目の塗装時にキシラデコールの撹拌が不十分であったのが原因です。これが数年後の防腐実績に影響しなければよいんですが…涙目 作業二日目。E基礎の組み立てに入ります。 ここでも水平器がフル回転します。Rioがとった工法は、先に外枠を作ってしまい、 水平度を見ながら、柱に外枠を固定する、というものです。ちょっとヤクザな方法ですが、水平度はきちんと出ています。
枠組みの完成!どこをとっても水平がきちんと出ています。このあと、溝という溝をコーキングしました。 この部分はちょっと手間でした。灯油パイプがあるために、土台が家の外壁ギリギリにおけなかったのです。 柱を外枠よりも16cmほど内側に固定するために、木材を足し合わせました。
さて、完璧に土台と枠組みが出来上がったので、お待ちかねのG天板張りの工程です。これは楽しかった(^_^) 天板張りに使うのは、5mmべニアと1バイ4の端材。5mmべニアは床材と床材の間隔を5mmに一定に保つための スペーサー。1バイ4は釘の打ち込み位置を線引きし、手癖による釘の打ち込み位置のブレをなくします。
打ち込みに使ったのは、スクリュー釘。溝が入っているので、強度は十分。さらに、釘のヘッドが平らなので、 ウッドデッキの天敵である、水たまりが出来にくい構造になっています。クレバーだな〜。 天板(床)張り終了!SPFは反りが歪みが結構あるので、修正しながらの床張り作業でした。 だいたい20分ぐらいで終わってしまった。涙 もっとやりたかったな〜
塗装が完了しました。乾いてないのでつやつやしてます。このあと、また塗ったかな? 1年後どうなっているやら… 縁台の作製にはりいます。まずは土台作りから。おなじく水平器を使ってキッチリ水平を出します。
真面目に縁台を作ろうとも思ったのですが、時間節約のために簡単な方法をとりました。 2バイ4材で棚をつくる用のパーツ(6個@500円)を買ってきました。どうしても 隙間が出るので、そこは厳密にコーキング。 天板の貼り付けは、出来上がったばかりのウッドデッキを利用します。 直線性が命なので、クランプでしっかり固定していて、木ねじで固定。
下の段もしっかりつけます。この辺で、父と僕の腰痛が限界に… ひっくり返して、塗装の準備。塗り班がけっこうあったので、電動サンダーで表面を軽く削りました(60→120)。
縁台完成!脚が三つだと剛性とバランスにかけるかな?と思ってはいたけど、 いざ乗ってみるとガチガチでかなり乱暴な使用にも耐えられそうです(^−^) ウッドデッキと土台の間に、塗装した板をさはむことにしました。 コンクリートブロックの穴が悪さをしそうなので…
ウッドデッキと縁台をパチリ。ほくほく。製作費2万ちょっとの割には、いい出来だな〜…自画自賛ですね(笑)。 ちなみにこのあと、縁台の脚には、ゴムと防水テープで防水加工しました。 別角度からパチリ。ほくほく。写真ではやけにてかてかしていますが、実際は反射するほど艶はありません。 (いらないけど)。
縁台の土台部分は少し掘り下げているので、砂利が流れ込んでしまいます。 そこで、レンガで塀を作ることにしました。 最終完成図。ほくほくほくほく。問題は何年もつか、ですね。冬はビニールシートにくるんで 保管しておくつもりです。SPF+キシラデコールが冬の北海道にどれだけ立ち向かうことができるか。 乞うご期待!

Data

■作品名   Rio.011 『ウッドデッキ』

■作製時間  2010年5月22日〜5月29日 

■費用    2万5000円

■本歌    参考書籍『まるごとDIYウッドデッキ』Gakken

Rio番号

モーツァルトのケッヘル番号よろしく、Rioの作品の参照番号です。 家具、小物、木のおもちゃ、屋外作品、レザークラフト全てにつけている時系列番号です。 死ぬまでに、どこまでいくかな〜(^−^)

木工と安全

木工には色々な危険が潜んでいます。テーブルソーで指を切断するという類のドラスティックなものから、 小刀やノミで指を深く傷つけてしまう日常的に起こるもの(経験済み)まで。 安全を確保するための道具・装備・ジグをそろえて、木工を楽しみましょう。

制約下木工の流れ

Rioが直面している技術的制約、予算制約、時間制約下でのアマチュア木工

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